お知らせ

1月15日「プレスリリース アートマネジメントに求められる言葉力 〜表現者と記者の双方の幸せのために」のワークショップを開催しました

2019年1月23日

2019年1月15日 静岡新聞社 文化生活部部長兼論説委員の川内十郎さんを講師にお招きして、「アートマネジメントに求められる言葉力 〜表現者と記者の双方の幸せのために」と題してワークショップを実施しました。

この日、川内さんが一貫して述べられたことは、「言葉力」を磨くということです。ここでいう言葉力とは、「届く言葉」「本質を突いた言葉」のことであり、たんに上手に話す方法とかオシャレな言葉遣いをいっているのではありません。多くの芸術活動が非言語の要素が多いなか、アート(ここでは広く文化芸術の意)の言語化は記者と当時者(アーティスト、アートマネージャー等)の共同作業であり、より精度の高い言葉を共有できたときに、はじめて新たな地平が見え、両者の垣根を越えて第三者にも届く力を持つのです。それは場合によっては「世界」を変える力にも繋がるのではないでしょうか。

川内さんは、自らの豊富なアート体験、エピソード、実際の取組を語りながら、今話している「この語り」そのものが「自分」を語るひとつの方法の対象として観察して欲しいとも述べられました。
その言葉力をどう高めるかについては、アートについて書かれた新聞記事をよく読み込むこと、地方紙は地域に生きる人や出身者を大事にする(ローカルにおけるアート、アーティストの旬の情報がある)、劇評やコンサート評は言葉の宝庫(だから注視することが重要)、だと助言されます。
「要は芸術の周辺にある言葉に多く触れ、言葉を知り、言葉を使う経験を繰り返すことが『言葉力』を高める」ことに繋がるのだと。そうして、表面的でない生きた言葉を届けることで、記者にもう一度会いたいと思わせる力を身に付けることが可能になるのだとまとめられました。

後半は、これらのアドバイスをもとに、模擬記者会見を行いました。
まず、自身が取り組んでいること・取り組みたいことを10分間でペーパーにまとめました。次いで、受講者が指名を受け、あるいは自ら手をあげ、記者会見席に座り、取組について発表します。あとの受講者は全員記者会見に参加している記者となり、次々と質問をぶっつけていきます。まとめは、今の記者会見の場を全員で振り返る、という方法をとりました。

良い記者会見は、良い発表(言葉力がある)、良い質問の両輪によって成り立っていることを改めて実感しました。そうして、間違いなく「表現者と記者の双方の幸せのために」言葉力を磨くことで、アートの現場をより質の高い次元へと移行していけるのです。