お知らせ

10月15日「食文化Ⅱ」のワークショップを開催しました

2018年10月23日

10月15日、ミカコーポレーション(沼津市・代表:野中美香)さんを講師にお招きして、食のワークショップを実施しました。今回は食の中でも、日本食の根幹を成す出汁について、いろはのいから学びました。全体は、講義とワークショップの二部構成です。

講義
出汁とはそもそもなにか。うま味とはどういったものか。うま味のトライアングル(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸)。味覚とは(味覚の役割=生命の維持にも大きく関係する)。うま味調味料の留意点(濃度と味の強さについて)。水と出汁の関係について(軟水と硬水)。出汁の効能(減塩効果、維持的唾液分泌誘導、食物の消化吸収を促す、食欲を向上させる、新陳代謝のアップ、ストレス緩和、丈夫な骨をつくる、血圧の上昇を抑える)等々、これまで出汁について、部分的には知っていたこと、分かっていると思っていたが実は曖昧だったり、曖昧のまま放っておいたことを学び直しました。

ワークショップ
*出汁に使うかつお節の見方や削り方を学び、まずは自らかつお節削り器を使って削りに挑戦してみました。なかなか思ったように削れません。想像していたよりも難しい。昭和30年代生まれの方は、まだまだ家庭中で削り器を使うシーンがあったのではないでしょうか。

*出汁の取り方(一番出汁):水を鍋に入れて昆布を浸します。季節によって、昆布種類によって違いはあるのですが、夏は20分程度、冬は1時間程度を目安にします。その後火にかけ、鍋の内側にふつふつと泡がついてきたら(60〜70℃)速やかに昆布を引き上げます。決して煮すぎてはいけません。煮出すとよりうま味が増すと勘違いしないようにしてください。75〜90℃になったら、かつお節削りを入れ、火を止めて1分程度してから濾してください。ここでも長く煮込みすぎないように注意しましょう。

と言うことで、受講者の中からも、「(自宅では)昆布は、おでんの具のように時間を掛けてずっと煮出していました。その方がおいしい出汁が出ると勘違いしていました」という声がちらほら聞こえてきました。

2013年に日本食がユネスコ無形文化遺産に指定されてしばらく経ちます。また、最近、丁寧に暮らす、といった言葉をあちこちで頻繁に目にします。それには、毎日の暮らしを支える食、なかでも出汁をきちんと取ってみることからはじめてみるのはいかがでしょうか。
アートマネージャーにもそういった余裕が欲しいですね。何よりもそんな眼を持たないと、見失うもの、見えてこない世界が必ずあるはずです。
食文化は人間の生命を支える特色ある地域資源。今一度、丁寧に、地域の食文化を見直してみましょう。