お知らせ

10月2日「パフォーミングアーツ」のワークショップを開催しました。

2017年10月7日

10月2日、「パフォーミングアーツ」のワークショップを開催しました。
講師は、縄のまっちゃんこと、粕尾将一さん。粕尾さんはSkipping Ropes Artistとして、世界的に有名なサーカス集団シルク・ドゥ・ソレイユと専属契約を結び、5年間にわたり2500回の長期舞台を踏んだ人物です。

最初は、粕尾さんのデモンストレーションで始まりました。何回跳んでいるのか、どう跳んでいるのか、あまりにもスピーディーで、そうして軽やかで、初見では縄と体の関係を追いかけきれません。ただし、完成された美しい技であることは直感的にわかります。

さて、受講者によるワークショップですが、前跳びから始まり、徐々に高度な技に・・・と思いきや、確かにそうとも言えるのですが、個人の「技」を高めていくと言うよりも、二人、あるいは三人、最後は集団でおこなうことに重点が置かれました。そのなかで自分の不足している「技」についても気づけるのですが、それよりも、いっしょに体験する人たちの対話が想像以上に増えていることに気づかされました。そう、今回体験したのは縄跳びという「技のアート」を使った対話の場でもあったのです。

粕尾さんは言います。「縄跳びと舞台芸術を融合させていきたい」と。たんに競技にとどまることなく、つねに新しいジャンルと結びつくことで縄跳びのもつ可能性について模索されているその姿そのものをリアルタイムで目撃できたことも今回の大きな収穫でした。アートマネージャーとしても、縄跳びと他のジャンルを結び付けることで、新しい舞台芸術をつくるという宿題を頂いたようです。

 

9月19日「現代工芸」のワークショップを開催しました

2017年10月7日

9月19日に、現代工芸という位置づけで、浜松市在住のプロレスマスク職人の神谷淳氏を講師にお招きし、ワークショップ「仮面(マスク)をつくろう」を実施しました。

参加者には、アイデアを2〜3案を考えてくるという課題が出されていました。

教室には専用のミシン2台が持ち込まれています。台の上には、装飾的なパーツを取り付ける前の、しかし色とりどりのマスクの原型が人数分と、また装飾パーツの素材として多彩な布が並べられています。

まず導入として、静岡大学教育学部の芳賀正之先生に、近年のプロレス人気の高まりとその背景について説明があり、次いで、神谷講師から自身がマスク職人になった経緯、プロレスマスクの歴史・構造・作例について紹介がありました。

驚いたのは、作例として試合で使われた本物のマスクが持ち込まれ、実際に手に取ったり被ったりして、人気レスラーのイメージを凝縮・表現した、斬新なデザインを肌で感じることができたことです。

ワークショップは、マスクの正面と左右のデザインをワークシートに描くところからスタートしました。次に、それぞれのイメージに合った色のマスク原型を選び、目や口の位置を決め、また穴を空けたり切り抜いたりしてイメージを膨らませてゆきました。型紙に沿って切り抜いたパーツを接着剤でマスクに仮止めすることでマスクの姿が徐々に姿を現し、教室のあちらこちらで歓声が上がります。
仮止めしたパーツは、神谷講師とお弟子さんによって、またたくまにミシンで定着されてゆきます。そして更にパーツを加え、完成度を高めてゆきました。

最後の振りかえりでは、神谷講師から、プロレスマスク制作ということで、プロレスに親しみのない方々にどのように受けとめられるのか不安があったものの、受講者が思い思いのマスク制作を楽しんでいること、またその豊かな発想から大いに刺激を受けたとのコメントをいただきました。

9月11日「映像Ⅱ」のワークショップを開催しました。

2017年9月16日

9月11日も、先週に引き続き映画監督の山本起也先生(京都造形芸術大学)をお迎えし、実際に映像を撮ってみるワークを行いました。場所は「藤枝市陶芸センター」で、前田直紀氏と秋山昌史氏に実演して頂きながら、陶芸の過程である「練り」「ろくろ」「削り」「釉」「本焼き(楽焼)」の工程を10カットで3分以内の映像作品として仕上げるという内容でした。「子どもに陶芸とは何か?を教えることを目的としたもの」というお題が与えられ、それぞれ自分の携帯やデジカメの動画機能を使って思い思いの映像を撮りました。最終的にPCに取り込み、それぞれの映像を観賞して感想を述べ合い、山本先生から講評を頂きました。

9月8日 まちづくり系ワークショップ「ナイトハイク」を開催しました。

2017年9月16日

9月8日 まちづくり系ワークショップ「ナイトハイク」を開催しました。

24時間 明かりの消えない都市。それがわたしたち人類の手に入れた文明です。その便利さ故に身体から切り離されてしまった人間本来が持っていた機能も多いのではないでしょうか。そのためか、昨今では、人工的な闇をつくり、五感を呼び覚ます体験もあるようですが、今回は、自然のつくる闇を相手にする体験作家・中野純さんを講師にお招きし、島田市にある千葉山・智満寺(天台宗、開創771年)を舞台にナイトウォーキングを行いました。

そもそも智満寺は、その本堂と本尊千手観世音菩薩像が国の重要文化財に指定されており、薬師堂、仁王門等は県指定文化財にもなっている大変由緒あるお寺です。また、山頂付近に点在する、国指定の天然記念物「十本杉」はため息が出るほど巨大です。

 

まず、ご住職の北川教裕(きたがわ きょうゆう)さんに、智満寺の縁起、由来、ご本尊のことなどを伺い、これから体験するナイトウィーキングの舞台を共有しました。本堂に鎮座されている、倒木した頼朝杉から彫られた弥勒菩薩座像はやさしいお顔をされており、とても印象に残りました。

いよいよ時刻は逢魔ヶ時、昼間と夜とが出逢う刻限に中野純さんのご指導のもとナイトウォーキングはスタートしました。一行は千葉山の山頂に向かいましたが、途中、何度か足を止めて、中野さんの案内によって、空の色の微細な変化に目をやったり、蜩(ひぐらし)の鳴き声に耳を傾けたり、藪の中にいる蛍の幼虫が発するわずか光を見つめたりしました。普段の生活のなかではすっかり忘れてしまった体験です。

そのあと、頂上付近に点在する巨大な杉を闇の中で体感、その圧倒的な存在感は、唯々ため息が出るばかりです。また、全員で、真っ暗闇のなか平地を見つけてシートを敷き、その上に身体を横たえ天空を見上げました。耳元では、虫の音、夜空には星々、全身で自然の力、畏怖を感じました。

そうして名残惜しくも徐々に下山、元いた境内まで戻り、中野さんの月と闇に関するお話しをうかがい、体験の総括をおこないました。アートマネージャーにとって、人工の明かりの下や太陽の出ている時刻ばかりが活躍の場ではありません。自分の暮らす夜の街の風景や文化・経済のこと、自然を相手にする場合、何に気をつけて活動するかに目を配ることも重要です。

帰りしなに東の空を見上げると、ぽっかりと大きな月が杉と杉の間に架かっていました。

9月4日「映像Ⅰ」のワークショップを開催しました。

2017年9月16日

9月4日は、映画監督の山本起也先生(京都造形芸術大学)をお迎えし、映像リテラシーに関するワークショップを行いました。前半は山本先生が自ら監督をつとめたドキュメンタリー映画『ツヒノスミカ』を観賞し、後半はドキュメンタリー映像に関する講義とそれについての質問や意見交換を行いました。「やらせ」とそうでないことの違いとは何か、という議論は、翌週に続くワークショップにも繋がる内容となりました。また「映画のログラインを書いてみよう」というグループワークでは、伝える側がどのような「視点」を持っているかが、重要だということを、学びました。

8月28日その② アート系ワークショップ美術Ⅵ「浜辺のおくりもの」を開催しました。

2017年8月30日

8月28日 「アート系ワークショップ美術Ⅵ~浜辺のおくりもの」を実施しました。
このワークショップは、8月7日(月)に「基礎講座Ⅳ」として実施した「ユニークベニューの開発と実践」、副題「芸術創作の源泉としての三保松原」の第2部、第3部と密接に結びついています。ファシリテーターは、清水区在住のデザイナー・アーティストの大滝正明先生です。大滝先生は三保海岸に漂着した木材や竹材などを用い、茶器や椅子、またオブジェを制作しています。


漂着物は波に揉まれ日に晒されて、小さな断片になっても大自然の賜物です。受講者は、各自持参した流木などを、様々に「見立て」、またそれに、わが国の木工の継手法なども取り入れながら最小限の加工をほどこすことで、自然と通い合う作品に変容させて行きました。
このワークショップによって、大滝先生の「流木拾いは大地から搾取しない素材との巡り会い」との考え方、そして、自然に寄りそい、「見立て」を大切にするエコロジカルなアートの一端に触れることができたように思います。

 

8月28日その① コミュニティダンスのワークショップを開催しました

2017年8月30日

8月28日はコンテンポラリー・ダンスユニット、セレノグラフィカの隅地茉歩さんと阿比留修一さんを講師にお招きしました。

 

体をほぐした後に行われたペアワークは「さわって・ぬけて」。
じゃんけんで勝った人が相手の身体の一部に触れ、そのままフリーズ。一方、触られた人はそこから抜け出て、今度はまた相手の身体の一部に触れて、フリーズ。それを繰り返して行います。最初は手のひらで、次は手のひら以外の場所で触ります。相手の身体のどこをどのように触れるかを考えることは、そのまま相手への「思いやり」にもつながりるワークでした。

休憩後のワークは「お名前ダンス」。
名刺代わりに自分の名前を身体で表現してみようというワークです。講師のお二人に見本を見せていただきコツを掴んだ後(例: あ・ビル、しゅ~・イチ/すみ・じ・ま・ほ)、それぞれ自分の名前に振り付けを考えます。更に二人組になって「2名の名前×3回」踊るショーイングも行いました。

短時間ですてきな振り付けが数多く生まれた瞬間でした。


講師のお二人からは「踊るときに必要な透明感がある」「神々しさをまとっている」などの講評をいただき、ありのままの身体の美しさをほめていただきました。

今回のワークショップを通じて、受講者はそれぞれに自分や相手の身体に対する好奇心を獲得したように思います。

8月21日「文学Ⅲ」ワークショップを開催しました。

2017年8月23日

詩人で詩業家の上田假奈代さんをお招きし、アート系(文学)のワークショップ「ことばの遊び・遊びのことば〜合作俳句」を開催しました。

合作俳句は上田さんが編み出した一つの句(5・7・5)を3人で創作するという手法です。まず、全体で共通のテーマを決め、そのテーマに沿って最初の5音を考え、紙に書きます。その紙を他の人と交換し、最初の人の書いた5音に続けて、次の人が7音を書きます(その時、テーマは忘れて飛躍を心がけて言葉を綴ります)。再び紙を交換し、3人目の人が最後の5音を書きます。各々の発表の際には、互いに褒め合います。豊かな褒める言葉を持つこともまた、このワークショップの目的でもあります。

今回のテーマは「図書館」「帽子」「祭り」でした。出来上がった俳句作品は透明のビニール傘、紙袋、襦袢の布にマジックペン、クレヨン、墨滴などで書き、付属図書館のギャラリーに展示しました。作品を書き込んだ素材の質感、文字の色・大きさなどによっても受け手に与える印象はずいぶん異なることでしょう。9/8まで展示しています。一般の方もお入りいただけますので、より多くの皆さんにご覧いただき、文学表現の可能性について知っていただけましたら幸いです。

 

8月7日「ユニークベニューの開発と実践」 ~芸術創作の源泉としての三保松原~ を開催しました。

2017年8月10日

2013年に富士山は、「信仰の対象であり、芸術創作の源泉である」との理由によってユネスコ世界文化遺産に登録され、海をへだてて富士を望む三保松原もまたその構成資産とされました。基礎講座「ユニークベニューの開発と実践」では、三保松原をめぐる文化芸術における地域リソースを見出し、結びつけ、新たな創造に導くことを3部構成の実習によって示しました。
第1部は、朗読と笛演奏のコラボレーションによる『碧眼の天女物語』で、御穂神社の舞殿にて演じられました。原作は1984年に三保在住の遠藤まゆみ氏によって書かれた、フランスの舞踊家エレーヌ・ジュグラリスと能楽『羽衣』そして三保松原をつなぐ美しい物語です。

雅楽奏者中村香奈子氏による古代歌謡東遊(あずまあそび)の笛が奏でられるなか、三保出身で、現在、東京大学の大学院生であり静岡県舞台芸術センターの(2017年度)俳優でもある宮城嶋遥加氏が、白装束に身を包み、物語を演じつつ舞いを交えての朗読が行われました。


第2部は、三保松原の観光駐車場に隣接したインフォーメーションブース「みほナビ」での茶会『あまの川 みほの海』です。清水在住のデザイナーでありアーティストの大滝正明氏による、海岸に漂着した木材を生かした長椅子がしつらえられ、また漂着した竹を加工し漆で仕上げた抹茶茶碗がお道具として使われました。席主は大滝正明氏。亭主には現代アートを生かした茶会で豊富な経験を持つ山本和子氏をお迎えすることができました。つかの間のひととき、観光客に向けた情報ブースとして使われている小さな建物が、三保の恵みを想い語らう静かな茶室に変貌しました。


第3部は「もの かたり/あそび こころ」と題し、茶会と同時開催で開かれた、大滝正明氏の作品展示と中村香奈子氏による笛の演奏です。エレーヌ・ジュグラリスの碑の前で行われた中村氏の演奏には「東遊」発祥の地ということで、東京から2名の楽士もかけつけ素晴らしい演奏が披露されました。作品は大滝正明氏による三保海岸の流木を材とした「お面」の展示です。海岸に流れ着いた流木が、人の手を最小限にとどめた「お面」となって松原の松に飾られる、そんな自然と文化が幾重にも循環しているような展示になりました
なおこの企画は、静岡市より後援を、また御穂神社より協力をいただくことで、実施することができました。

(全ての写真撮影:山口有一)

7月31日  「アート系ワークショップ美術Ⅴ~世界を測る」を実施しました。

2017年8月4日

【美術Ⅴ】
先週に続き、井上明彦先生(京都芸術大学美術学部教授)をファシリテーターにお招きし、アート系ワークショップ「美術Ⅴ ~世界を測る〜」を開催しました。副題は「独自の単位を持つ「尺(モノサシ)をつくり、世界(自己・モノ・空間・時間)を計り直す」です。当日配布されたプリントには、「世界を計り直す」ことで、「既存の測定秩序によって概念化された世界を、もう一度身体の側に引き戻し、規準の流動化・多様化を通して、『別の世界』の可能性をかいま見ることにつながらないだろうか?」とあります。
最初に、「測る」ことの歴史や様々な文明の身体尺の説明があり、また、美術の分野から「測ること」に関わる問題を提起した、マルセル・デュシャンの《三つの停止原器》が紹介されました。
続いて受講者による、「独自の単位を持つ『尺(モノサシ)』を作る」ワークショップが行われました。最後の参加者によるそれぞれの「モノサシ」と「単位」の発表では、その視点のユニークさに感嘆の声があがるなど充実した時間が流れました。
このワークショップによって、私たちの日常や価値観を、新たな視点で見直すことの大切さと喜びを学ぶことができたように思います。